レビュー(Amazon.co.jp)
数年前から、日本人の「コミュニケーション能力」の低下が精神科医の世界で指摘されているが、ここにきてビジネス社会のなかでも、個人のコミュニケーション能力不足がささやかれるようになってきた。私たちの社会が個々人のコミュニケーションによって成り立っている以上、仕事でも家庭でもコミュニケーションがうまくいかなければ、物事は何も進展しないし、問題も解決しない。
では、コミュニケーション能力が低下しているとはどういうことか。1つには、相手が何を言いたいのか、思っているのかを引き出す能力が低下していることである。もう1つは、自分の伝えたいことを相手にうまく伝えられない、ということである。そこに欠けているのが、論理的な思考と論理的表現能力である。
本書は、コンサルティング会社であるマッキンゼーのエディターとして活動している著者が、「ロジカル・コミュニケーション」の新しい手法について述べたものである。そのポイントは、話の重複や漏れ、ずれをなくす技術である「MECE(ミッシー)」と、話の飛びをなくす技術である「So What?/Why So?」を身につけることである。
MECEは「ある事柄を重なりなく、しかも漏れのない部分の集合体としてとらえること」を意味している。ちょうど、全体集合を漏れも重なりもない部分集合に分けて考える、集合の概念である。「So What?/Why So?」は、よく話をするときに「したがって」や「よって」「このように」などを使うが、それらの言葉の前後で話に飛びがなく、伝え手の結論と根拠、結論と方法のつながりを、相手にすんなり理解してもらうための技術である。「So What?」は「手持ちのネタ全体、もしくはグルーピングされたもののなかから、課題に照らしたときに言えることのエキスを抽出する作業」であり、「Why So?」は、「So What?」したときの要素の妥当性が、手持ちネタの全体、もしくはグルーピングされた要素によって証明されることを検証する作業」である。
これらの技術を何事においても習慣づけることによって、論理的思考力や論理的表現力がかなり向上するはずである。実践に即した問題も随所に載っているので、楽しみならロジカル・コミュニケーションを身につけられる。(辻 秀雄)
カスタマーレビュー
おすすめ度:
値段は高いが良書確定 
(2008-02-22)
社会人で知的生産にかかわる人は必携の本だと思います。
読んでおいて損はないですし、必ず役に立ちます。
値段が高いとタイトルに書きましたが、これもあくまで一般的なビジネス新書に比べての事。
専門書ならびにセミナー本と考えると高くありません。
内容を鑑みると、人によっては 「格安」 と感じるかたもいるかもしれませんね。
とにかく、若いうちに読んでおくべきでしょう。
あらゆる物事を多面的に捉え、論理的に考えるようになる事ができるはずです。
類書の中で最もわかりやすい 
(2008-02-07)
思っていることがなかなかきちんと伝わらない。自分でもしゃべりながら、何を言いたいのかわからなくなる。そういう経験は誰にでもあるだろう。この本では、論理的に伝えるテクニック(技術)を解説している。
まず始めに準備として、自分が相手に伝える課題を確認することから始まる。課題(テーマ)がずれていては話がかみ合わない。そして相手に期待する反応を考える。最後に答えの中身(メッセージ)を考える。メッセージは結論と、根拠と、方法の3つから構成される。そして、メッセージ(方法)は具体的に。自分がやってみろといわれたときにできるレベルであれば及第点。
論理的に思考を整理する技術は、MECEとSo What?/Why so?の2つのテクニックだ。そうして部品を並べる方法(論理的に構成する技術)として、並列型と解説型の2パターンがある。この4つの技術が使いこなせればロジカルコミュニケーションの土台が作られる。
実際に使いこなすためには、この本を読むだけではなく、日々の地道なトレーニングが欠かせない。野球選手が毎日素振りを欠かさないように、自分もこれらの技術を磨くトレーニングを続けていきたい。
ロジカルシンキングでおススメしてみます。 
(2008-01-20)
この本を、論理構成力を磨きたいビジネスマンだけでなく、
小論文、論述が必要な試験対策が必要な学生にも勧めたい。
昨今、大学入試、および各種資格試験等において、論述形式の出題は増加傾向にある。
一方、どのような試験予備校も、暗記型の試験対策は充実しているが、
論述の対策においては、決定的な手法を持っているとは言えない状況にある。
世の中に、論理的思考を説く啓蒙書は数多あるが、その多くは管理職レベルにある
ビジネスマンをターゲットにしており、とっつきにくい部分がある。
そのような中で本書は、平易な文書をとり、身近な事例が多く例題として掲載され
非常にわかりやすい構成となっている。
欲を言えば、例題に対する模範回答がないため、若干戸惑う点もあるが、それも実
は作者の意図するところではないかと思う。例えば、グループ学習の形式をとって、
それぞれが答を持ち寄り、論理構成を比べたりするにも面白いのではないだろうか。
ロジカルシンキングの入門書 
(2007-12-21)
ロジカルシンキングの入門書として、まずはこの本を勧めます。
非常に明解で分かりやすい文章で書かれており、初心者にもとっつきやすい事例が使われていて、つっかえることなく読み進めることができました。
この種の本はいくつも読みましたが、その中でも一番良かった。
ありがちな内容だけどコンパクトにまとまっている 
(2007-12-06)
ロジカル・シンキング系の本をわけあって何冊か同時期に読んでみた。
その中でももっともオーソドックスで必要不可欠な内容だけがコンパクトにまとまっている。
初心者にはお勧めできるが、同種の本を見たことある人には推薦しない。
章末問題の解答も載っていないし・・・